アンディ・ウォーホルってどんな人?名言や京都の展示会についても解説

アンディ・ウォーホルの名前は知っているが、キャンベルスープ缶以外の作品は何があるのか、どんな人なのかは知る機会がないですよね。有名なアーティストですが、あまり詳しくは知らない方も多いのではないでしょうか。
そんな方にこそ知ってほしいのが、アンディ・ウォーホルの代表作や名言を残した生涯です。アンディ・ウォーホルはアメリカにおけるポップアートの先駆者です。アートの唯一無二という価値観に対し、相反する価値を作品を通して伝えてきました。
今回は、アンディ・ウォーホルのプロフィールや作品について詳しく解説します。名前しか知らないという方でも、一通り読めば代表作から経歴まで基本的なことは網羅した内容になっています。
目次
アンディ・ウォーホルの生涯

アンディ・ウォーホルはポップアートの創設者と言われています
アメリカのみならず、アートの世界に大きな影響を与えました。
病弱だった幼少期
アンディ・ウォーホルが、アーティストとして活動を始めることになったきっかけは、小学生の時に患った病気です。シデナム舞踏病と日光アレルギーにかかっていました。
シデナム舞踏病は、顔や手足に痙攣が起こる精神疾患です。また、日光アレルギーも発症しました。学校に通うことが難しくなり、家にひきこもる日々が続きました。この時期に、自宅で絵を描くようになったのです。
転機が訪れた大学卒業後
1945年にアンディ・ウォーホルは、美術教師を目指して大学に入学しました 。ですが、途中で退学をしています。その後、カーネギー工科大学に入学し、開けたのは美術的な道でした。大学卒業後に商業イラストレーターとして活躍し、1952年に アートディレクターズクラブ賞を受賞(新聞広告美術分野)しました。
受賞によって依頼が殺到し、広告業界において活躍しました。アンディ・ウォーホルと名乗るようになったのもこの時期からです。
ポップアートの始まり
1962年に自身初の個展を開き、ポップアーティストとしてデビューします。個展によってさらに、アンディ・ウォーホルは自らの名をアーティストとして知らしめることになりました。広告業界からポップアーティストとして、華麗な転身を遂げたのです。
個人の枠を飛び越えた活動
1964年にニューヨークにファクトリー(スタジオ)を作ります。アンディ・ウォーホルはスタジオを作って、さらに活動範囲を広げていきます。スタジオでは、絵だけではなく靴や映画も制作されていました。制作された映画は60本以上です。
他にも、1965年にはアルバムをプロデュースし、レコードジャケットの制作にも関わりました。
- 「ヴェルベット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ」というアルバム
- バナナだけが描かれたシンプルなジャケット
- バナナはシールになっており、はがすとピンク色の果肉が出てくるデザイン
アンディ・ウォーホルが作ったバナナのジャケットは、ユニクロのUTシリーズでもデザインとして利用されました。
最期まで続くアーティスト活動
1969年に雑誌「インタビュー」創刊、1986年レーニンのポートレートを発表します。
1987年に亡くなるまで、アンディ・ウォーホルとしてのアーティスト活動は続きました。
上流階級との交流があり、晩年にポートレート作品が多いのはそのためです。ポートレート作品で最も有名なのは、毛沢東です。
アンディ―・ウォーホルの死因は心臓発作といわれています。亡くなる前日に胆のうの手術を受けていましたが、容体が急変し帰らぬ人となりました。
アンディ・ウォーホルの代表作
アンディ・ウォーホルの代表作は、最も有名と言われるキャンベルスープ缶にとどまりません。ポスターを含め、様々な作品を残しました。
キャンベルスープ缶

キャンベルスープ缶は1962年に制作されました。1962年に自身初の個展で発表しており、別名「32のキャンベルスープの缶」と呼ばれています。当時流行していた、抽象表現主義への反発を表現しています。ユニクロのUTシリーズでも、デザインとして利用されました。
撃ち抜かれたマリリン

撃ち抜かれたマリリンは1964年に制作されました。セージブルーを含む、様々な色の背景で描かれており、本当に銃で撃ち抜かれた作品です。約253億円で落札されました。
253億円という落札額は、アンディウォーホールの作品の中で最高額を記録しました。また、20世紀の美術品としての記録も更新しました。
コカ・コーラ3

コカ・コーラ3は1962年に制作されました。コカコーラの絵画シリーズの1つで、大量生産社会にスポットを当てています。「どんなにお金を払っても、より質のいいコーラを買うことはできない」という意味が込められています。コカ・コーラ3は約74億円で落札しており、アンディウォーホールの作品の中で落札額第10位です。
ベートーヴェン・シリーズ

ベートーヴェン・シリーズは1987年に制作されました。亡くなる直前に取り掛かった作品で1820年に描かれた肖像画を元にしています。「月光」という楽曲の楽譜が、肖像画に重ねられたデザインです。
フラッシュー1963年11月22日

フラッシュー1963年11月22日は1968年に作られました。ケネディ大統領暗殺を伝える報道記事がモデルで赤やピンクの濃く、鮮やかな色が印象的です。
色付きのモナリザ

色付きのモナリザは1963年に作られました。1962年にフランスからアメリカにモナリザが貸し出される、という出来事を元に作られました。
最後の晩餐

『最後の晩餐』は1986年に作られました。レオナルドダヴィンチの壁画が題材です。約79億円で落札しました。アンディ・ウォーホルの作品の中で落札額第9位です。
人種暴動

『人種暴動』は1964年に製作されました。別名『バーミンガムの人種暴動』と呼ばれています。差別や格差社会への批判の表れです。約81億円で落札されました。アンディ・ウォーホルの作品の中で落札額第8位です。
シルバーカー事故

『銀色の車の衝突(二重災害)( Silver Car Crash (Double Disaster)』は1962年に製作されました。別名『黄色の車の衝突(二重災害)』といわれています。「死と災害シリーズ」の一部です。左側のパネルに事故の写真15枚が飾られています。右側には銀色のパネルがありますが、死を暗示しているとされています。
トリプルエルヴィス

『トリプルエルヴィス(Triple Elvis)』は、1963年に作られました。俳優エルヴィス・プレスリーがモデルです。主演映画「燃える平原児」の宣伝用写真を用いた三重肖像です。背景のシルバーは、アンディ・ウォーホルが幼少期に見たカトリック教会に影響を受けたといわれています。約110億円で落札されました。
フォーマーロンズ

『フォーマーロンズ(Four Marlons)』は、1966年に製作されました。俳優のマーロン・ブランドがモデルです。同じ写真を元にした作品は、8パターン制作されています。約90億円で落札されました。
猫の画集

『猫の画集(CATS, CATS, CATS)』は、1954年に作られた作品です。母ジュリアにより刊行されました。飼い猫の名前は、1匹目がフェスター、2匹目がサム、それ以降の猫の名前は全てサムです。
アンディ・ウォーホルの名言
私たちの中にある固定概念を覆すのが、アンディ・ウォーホルの言葉です。アンディ・ウォーホルがどんな人か知りたければ、名言を知ることで内面を理解できるでしょう。
この中には、アンディ・ウォーホルとコラボして、ユニクロのスウェットに印刷された名言もあります。どの名言か考えながら、読んでみてください。
人についての名言
美しくない人なんて、僕は出会ったことがない。
I’ve never met a person I couldn’t call a beauty.
誰もがみんなを好きになるべきだと思う。
I think everybody should like everybody.
物事についての名言
時が物事を変えるって人は言うけど、実際は自分で変えなくちゃいけないんだ。
They always say that time changes things, but you actually have to change them yourself.
誰もが15分間なら有名人になれる。いずれそんな時代が来るだろう」僕は60年代にそう予言したけど、それはすでに現実になった。僕はもう、この言葉には飽き飽きしているんだ。もう二度と言わない。これからはこう言う。「誰もが15分以内に有名人になれる、そんな時代が来るだろう。
It’s the place where my prediction from the sixties finally came true: “In the future everyone will be famous for fifteen minutes.” I’m bored with that line. I never use it anymore. My new line is, “In fifteen minutes everybody will be famous.”
人生についての名言
人生って、繰り返し見る度に変化していく映像のようなものだ。そうだろう?
Isn’t life a series of images that change as they repeat themselves?
人が死ぬなんて思えない。ちょっとデパートに行くだけだ。
I never think that people die. They just go to department stores.
自分についての名言
自分について何か書かれていても、その内容は気にしちゃいけない。大事なのは、どのくらいのスペースが割かれているかだ。
Don’t pay any attention to what they write about you. Just measure it in inches.
退屈なことが好きなんだ。
I like boring things.
アートについての名言
好調なビジネスは、何よりも魅力的なアートだ。
Being good in business is the most fascinating kind of art.
なんでオリジナルじゃないといけないんだい?他の人と同じがなんでいけないんだ?
But why should I be original? Why can’t I be non-original?
アンディ・ウォーホルが京都に来たことがあるって本当?
アンディ・ウォーホルは1956年と1974年に京都へ来たことがあります。1回目の旅は商業デザイナーとして活動していたときです。街を巡って、そのときに見た光景をスケッチに残しています。
まとめ
この記事では、アンディ・ウォーホルのプロフィールや代表作について紹介しました。
「アンディ・ウォーホルの絵画を購入したい、興味がある」という方は一度、ぜひAmalgam Art Galleryにお問合せください。当ギャラリーでは、資産価値のある作品のみ取り扱っており、節税対策を視野に入れたアドバイスも行っています。
また、Amalgam Art Galleryでは、アンディ・ウォーホルの作品の買取も行っております。現在、アンディ・ウォーホルの作品をお持ちで売却をお考えの方も、ぜひお気軽にご相談ください。

監修者情報
梅原 和宏 Amalgam Art Gallery 運営者/
自身もアーティストとして活動しながら、Amalgam Art Galleryを運営している。アートを買い慣れてるコレクター様はもちろん、アートを購入したことがないお客様にも『ファースト・バイの機会』を提供し、もっとアートを世に広めたいという想いで活動を続けている。

監修者情報
梅原 和宏 Amalgam Art Gallery 運営者/
自身もアーティストとして活動しながら、Amalgam Art Galleryを運営している。アートを買い慣れてるコレクター様はもちろん、アートを購入したことがないお客様にも『ファースト・バイの機会』を提供し、もっとアートを世に広めたいという想いで活動を続けている。