村上隆ってどんな人?作品や展覧会の情報を紹介

現在、村上隆の個展が開催されています。日本では約8年ぶりとなる大規模な展示で話題になっており、彼がどんな人なのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
村上隆は、世界で活躍する日本人現代美術家です。キュレーター・コレクター・映画監督・有限会社カイカイキキの創業者としても活躍する多彩な人物として知られています。
村上隆は独特な作風のアート作品を多数発表しています。彼の活動や作品について知れば、より深く現代アートを楽しめるでしょう。
そこでこの記事では、村上隆のプロフィールや代表作、展覧会の情報をわかりやすく解説します。現在開催中の個展『村上隆 もののけ 京都』の情報も載せています。
目次
村上隆のプロフィール

ここでは、現代アートシーンをリードする村上隆の生涯と経歴、アーティストとしての活動を紹介していきます。
生涯と経歴
村上隆に関するこれまでの主な出来事や業績です。
出来事 | |
1962年 | 東京都生まれ |
1991年 | 個展「TAKASHI, TAMIYA」でアーティストとしてデビュー |
1993年 | 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了 |
1994年 | ロックフェラー財団のACCグラントを得て、P.S.1 ART PROJECTに参加 |
1996年 | 「ヒロポン・ファクトリー」創設 |
1998年 | 「My Lonesome CowBoy」制作 |
2000年 | グループ展「SUPERFLAT」を開催し、渋谷パルコ、ロサンゼルス現代美術館など巡回 |
2001年 | 「ヒロポン・ファクトリー」を有限会社「Kaikai Kiki」として法人化 |
2002年 | 若手アーティスト向けのアートイベント「GEISAI」開始 |
2003年 | ルイ・ヴィトンとコラボレーション作品「モノグラム・マルチカラー」発表 |
2005年 | ニューヨークのジャパン・ソサイエティで「リトルボーイ:爆発する日本のサブカルチャー・アート」開催 |
2006年 | 「リトルボーイ」展がAICA USA(全米批評家連盟)による最優秀テーマ展覧会賞を受賞 |
2008年 | 「My Lonesome CowBoy」がサザビーズのオークションにて16億円で落札 |
2010年 | ヴェルサイユ宮殿にて個展「MURAKAMI VERSAILLES」開催 |
2012年 | カタールのドーハにて個展「Murakami-Ego」開催 |
2013年 | 長編映画作品「めめめのくらげ」公開 |
2015年 | 森美術館で個展「村上隆の五百羅漢図展」開催 |
2016年 | 第66回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞 |
2017年 | オスロのアストルップ・ファーンリ現代美術館にて大規模個展「MurakamibyMurakami」開催 |
アーティストとしての活動
村上隆は、日本のサブカルチャーをベースにした独自の作品作りを通して国内外問わず幅広く活動しています。
彼は、日本とアメリカを行き来して活動し、90年代後半から日本のオタク文化に着目したポップな作品の制作をはじめました。そして2000年には、日本の視覚文化に対する独自の概念「スーパーフラット」を提唱して美術界の注目を集めます。
その後、ニューヨークやパリのヴェルサイユ宮殿といった世界各地の名所で個展を開催し、成功をおさめました。
他にも、
- ギャラリーの運営
- 若手のアーティストを集めた展覧会の運営
- ルイ・ヴィトンやカニエ・ウェストとのコラボレーション
- トレーディングカードの制作
など、幅広い活動を通してアーティストとして活躍しています。
村上隆の代表作
ポップカルチャーと伝統的な日本の美術を融合させた独特なスタイルで作られる、村上隆の魅力的な作品を紹介していきます。
Mr. Dob

Mr.Dobはミッキーマウスのように大きな耳とぱっちりした目が特徴的な、村上隆のオリジナルキャラクターです。1993年に初登場して以来、イラストやフィギュアなど、さまざまな作品にモチーフとして使われています。それぞれの作品に登場するMr.Dobは、かわいらしかったり恐ろしかったり、個性的で刺激的な表情を見せてくれます。
Flower Ball

Flower Ballは、円の中に「お花」がぎっしり詰まっている作品です。「お花」は村上の代表的なモチーフの1つです。カラフルな花びらを持つ、コスモスに似た花で、中心につぶらな瞳と大きな口があり笑顔を作っています。Flower Ballの中のたくさんの「お花」は寄り集まって球体を作っています。
727シリーズ

727シリーズは、グロテスクな見た目をしたMr.Dobが描かれた作品です。727シリーズのMr.Dobは、たくさんの目を持ち、ギザギザの歯を剥きだして雲に乗っています。屏風絵のように3面で構成されており、それぞれの面は微妙に、あるいは大きく色彩が異なっています。
TAN TAN BO

TAN TAN BOは、Mr.Dobの巨大な頭が表現されている作品です。奇抜なデザインと鮮明な配色がほどこされ、見るものを圧倒する迫力があります。ちなみにTAN TAN BOとは、水木しげる著「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する大きな頭だけの姿をした妖怪「たんたん坊」です。村上隆によって、妖怪のたんたん坊が芸術作品に生まれ変わりました。
Eye Love SUPERFLAT

Eye Love SUPERFLATはファッションブランドで有名なルイ・ヴィトンとのコラボレーション作品です。ルイ・ヴィトンのモノグラム柄の中に、村上隆デザインの「目」が紛れ込んでいます。ルイ・ヴィトンの高級感はそのままに、村上らしいテイストが加えられたシックでカラフルな作品です。
An Homage to Monopink 1960

An Homage to Monopink 1960は、村上隆の代表的なモチーフ「お花」が画面の中に敷き詰められた作品です。大小さまざまな「お花」が画面いっぱいに表現されています。お花の色はそれぞれに異なっていて、たくさんの色が目に飛び込んできます。浮世絵や琳派を思わせる平面的な表現と、現代風の鮮やかでポップな表現が融合した作風が印象的です。
3mの女の子

3mの女の子は、メイド姿の巨大な女性のフィギュアです。漫画家の松山せいじ氏の原画を元に、フィギュア制作で知られる海洋堂と協力して作られました。作品のサイズは270×97×120cmで、まさにタイトルにふさわしい大きさです。日本のマンガキャラクターをそのまま形にして現実世界に出現させたかのような作品です。
フラワー マタンゴ

フラワーマタンゴは、「お花」をモチーフにして作られている立体作品です。村上隆の代表的なモチーフである「お花」でできた球体から蔓が伸びた形をしています。この作品は、2010年に開催されたヴェルサイユ宮殿での個展「MURAKAMI VERSAILLES」にて展示され、注目を集めました。
I Know Not. I Know.

I Know Not. I Know.は、画面いっぱいに無数のドクロが描かれた作品です。鮮やかな色彩のドクロが積み重なり1つの作品を構成しています。ドクロの色はそれぞれに異なっていながら全体としての一体感もあり、村上隆の際立った色彩感覚が感じられます。
まとめ
村上隆は世界で活躍する日本人現代アーティストです。アメリカ・フランス・日本など各地で個展を成功させました。「スーパーフラット」と呼ばれる概念を提唱し、独自の作風で多くのファンを魅了しています。
「村上隆の絵画を購入したい、興味がある」という方は一度、ぜひAmalgam Art Galleryにお問合せください。当ギャラリーでは、資産価値のある作品のみ取り扱っており、節税対策を視野に入れたアドバイスも行っています。
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